マツダ ロードスター 新型、先行受注予約したユーザーに贈る開発者の「感謝と思い」

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新型ロードスターのオーナー田端康則さん
  • 新型ロードスターのオーナー田端康則さん
  • 先行受注予約の購入者に贈られた、ロードスター開発メンバーから手書きのカード
  • 先行受注予約で購入した、新型ロードスターが納車された
  • 先行受注予約で購入した、新型ロードスターが納車された
  • 田端さんが購入した、新型 マツダ ロードスター
  • 新型ロードスターのオーナー田端康則さん
  • ロードスター開発メンバー302名の目標が記された「志BOOK」
  • ロードスター開発メンバーから手書きのカード。赤いカラーは「志 BOOK」と同じ色

先月発売したマツダ『ロードスター』は、3月20日に先行商談予約を開始し、10日間という短期間内に約2400件の予約を受け付けた。

その先行商談予約を行った購入者には、特別なプレゼントが贈られるという。千葉県・八千代市にある販売店で、納車の現場を取材した。

ロードスターの先行受注が4件入った、千葉マツダ八千代店。取材時にも数名試乗に訪れる人の姿が見られた。店長の宮林一彦氏は、「とても反響が大きい。スポーツカーなので、正直なところ受注もこれだけ入るとは思っていなかった」と驚きを語る。

その購入者の一人、県内在住の会社員・田端康則さんが選んだのはソウルレッドの「S Special Package」だ。これまで乗っていたのはルノー『ウィンド』。日本では登録台数が100数台程度という珍しいモデルだが、初代ロードスター(NA)に10年ほど乗っていたこともあり、新型モデルの動向は気にしていたという。

「初代は非常に軽く、操作性も良かったので気に入っていました。4代目もまた1トン程度にまで軽くなるという情報や、スペックも具体的にわかってくると、かなり本気で造り込まれていると感じられた。デザインも初代にくらべイタリアン的なテイストがあり、大人っぽくなった。昔乗っていた頃から20数年が経った今の自分にも合っているのではないかと思います」と購入の動機を語る。

実車に試乗した際には、質感の高さや機能性の向上も感じたようだ。「ロードスターはシートも進化していますね。ウィンドはシートの質が良くて長時間乗っても疲れなかったので重要視していました。また、ソフトトップの開閉も楽になって便利だと思う」(田端さん)。

その田端さんに送られたのが、ロードスター開発スタッフによる手書きのカードだ。山本主査と中山チーフデザイナー、そしてサスペンション担当者のサインやメッセージが記されている。

これは、新型ロードスターの開発に携わるメンバー302名の目標を記した、社内自主制作本「志 BOOK」に発想を得たもの。山本修弘主査と中山雅チーフデザイナーは全てに、その他のメンバーは10枚ずつ書いたという。

製品や技術の裏側にある人の思いを伝え、ファンに近くあろうとするマツダならではの「贈り物」だと言える。このカードについて、山本氏は「先行予約してくれた人たちには、感謝の気持ちを伝えるためになにかプレゼントをしようと以前から考えてました。それで手書きのもの贈ることにした」といい、中山氏は「人が作ったものなんだということを感じてほしいのです。そして、買ってくれたことに感謝していますということを伝えたい」と語っていた。

このように、開発者からのカードをもらうのはもちろん初めて、という田端さん。「今回みなさんが真剣にロードスターを作り上げるという気合をもって、オーナーのことを考えて取り組まれたとを感じられ非常に嬉しい。造り手の気持ちがよく出ていますよね」。

「デザインをみればどういう狙いがあって造られたかわかったりもしますが、例えばサスペンション担当の方の心意気というのは、なかなか…。乗り味の部分なのでしょうけど、どういう思いをこめてセッティングされてるのかは普段車乗ってても表に出てくることがないですから。どの部分を担当されてる方も強い思い入れがあることが伝わります」と笑顔で語ってくれた。

《吉田 瑶子》

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