【ホンダ シャトル 試乗】徹底的な安さを求めるならエンジン車だが…諸星陽一

試乗記 国産車
ホンダ シャトル G
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新型『シャトル』にはハイブリッドと1.5リットルエンジンの2つのパワーユニットが用意されている。エンジン車はGという1グレードのみの設定。

装備はかなりシンプルで、ハイブリッド系にグレードに関係なく標準装備となるスマートキーやIRカット&UVカット機能付きのフロントウインドウ、スマートキーやIRカット&スーパーUVカット機能付きのフロントドアウインドウなどもオプション扱いとなっている。

ガソリンエンジンモデルに搭載されるエンジンは132馬力/155Nm仕様。ハイブリッドのシステム出力が137馬力/170Nmなので馬力的な差はほとんどない。しかし、必要なときに的確なアシストを行うハイブリッドと比べると、トルクの出方に若干の弱さを感じる。ミッションはCVTで、加速感はスムーズで申し分なし。ハイブリッド車は前後のダンパーにザックス社製の振幅感応型が採用されるが、ガソリン車は標準タイプのダンパーとなるため、若干振動吸収面が弱い印象。

ハイブリッドシステムを積まない分、ラゲッジルーム下は余裕があり、その部分をもの入れとしている。厚手の発泡スチロールを使って2分割のボックスを作っているが、ここは樹脂製などにして容量を稼いだほうがユーザーとしてはうれしいはずだ。

GのFF車の車両本体価格は169万円、ハイブリッドはもっとも安価なモデルで199万円。その差は30万円となる。ホンダのホームページでセルフ見積もりを行うと、Gの支払総額が184万3460万円(7月納車)。ハイブリッドは211万5460円(同)で、その差は27万2000円まで圧縮される。本体価格と支払い額に差があるのは税金などが異なるからだ。

さらにGには装備されないスマートキーや高機能ガラスなどを装備すると支払い額の差はさらに縮まる。年間1万2000km走行するとして、JC08モードで使用ガソリン量を割り出してみよう。ハイブリッドは34.0km/リットルなのでが約353リットル。Gは21.8km/リットルなので約550リットル。その差197リットルとなる。レギュラーガソリンの価格を135円とすると、年間のガソリン代の差は約2万6600円。1年後の自動車税の減税、3年後(車検時)の重量税の免税などを考慮、長距離を乗れば乗るほど、単純にGがお得とは言い難い。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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