鉄道模型と一口に言うと、どうしてもジオラマと実際に走る模型ばかりを想像しがちだが、実はディスプレイモデルも存在する。
今回のショーに出品されたのは、青島文化教材社が7月発売予定の45分の1トレインミュージアムシリーズ第1段のディーゼル機関車DD51北斗星だ。これ、プラモデルである。
そして普通のプラモデルは製作工程を楽しみ、完成した暁にはそれをディスプレイしてあとはそれを見て楽しむ。それがすべてだと思っていたら、このプラモデルはそこからさらに可動部分を外して中を見たりエンジンを露出させたりと、触って遊ぶことも念頭に置かれていて、そのための作り易さ、組み立てやすさまで考えた設計がなされているそうだ。
こうしたディスプレイモデルについて、発売元、青島の担当説明員の話では、かつて50分の1のディスプレイモデルを発売したことがあり、息の長い販売をした経験から、今回サイズを大型化したモデルも十分にユーザーに受け入れられてもらえるものと確信していると話していた。
さすがにディスプレイモデルはこれしか見当たらず、あとは基本的には動かして遊ぶ模型だったが、非常に精密に出来たモデルから、子供にも遊んでもらえ50年以上の歴史を誇るプラレールまで多種多彩。近年ではディフォルメをせずに、より実車感を再現したプラレールアドバンスも登場している。
近年、日本における主流はやはりNゲージというサイズ。ただし一口にNゲージと言っても、国によって微妙にサイズが異なるので、ひとまとめにすることはできないようだ。日本ではおおよそ150分の1サイズが主流といわれている。小型化されても精密度は高く、同時に狭いスペースでもジオラマを展開できるので、流行する要素は強い。それに価格も手ごろだ。
今回のショーでも多くのジオラマが展示されていたが、サイズの小さなものだと60cm四方のスペースでディスプレイできてしまうので、これだとまるで熱帯魚を入れた水槽を置く感覚で、鉄道模型を楽しむことが出来る。そして、そのジオラマも勿論個人で作るもよしだが、それを専門に作るメーカーも存在するから、完成品のジオラマを購入することもできる。
因みに矢野経済研究所の「オタク」市場調査の調べでは、一人当たりの年間消費金額で、鉄道模型はアイドルの追っかけに次いで多い年間4万7330円 を支出するという。