【INDYCAR 第8戦】佐藤琢磨、今季最高の2位表彰台…優勝はブルデー

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佐藤琢磨が2位表彰台を獲得。優勝はブルデー(中央)、3位はレイホール(右)。
  • 佐藤琢磨が2位表彰台を獲得。優勝はブルデー(中央)、3位はレイホール(右)。
  • 今季初表彰台を喜ぶ佐藤琢磨。
  • 決勝2位となる佐藤琢磨。
  • #14 佐藤琢磨はここからさらなる上昇気流に乗っていきたいところだ。
  • 優勝は#11 ブルデー。
  • 優勝したブルデー陣営。
  • 3位の#15 レイホール。
  • デトロイト連戦は天候に大きく左右される展開が続いた。

インディカー・シリーズ第8戦の決勝レースが現地5月31日、デトロイトのストリート特設コースで実施され、佐藤琢磨が今季最高となる決勝2位に入った。琢磨の表彰台獲得は2013年シーズン以来。優勝はセバスチャン・ブルデーだった。

デトロイトでのダブルヘッダー2戦目にあたるシリーズ第8戦は、予選と決勝を一日のうちに行なう予定だった。しかし、2グループ分割実施の予選を荒天のために完遂することができず、決勝スターティンググリッドに関しては「車番別のエントラントポイントに基づく順番で決定」という規定が適用される(厳密に言うとドライバーズポイント順とは違うのだが、概ねその順番になると考えていい規定)。

このため、ポール発進は現在ポイント首位のファン・パブロ・モントーヤ(#2)、2番グリッドにポイント2位のウィル・パワー(#1)が並び、Team Penske(搭載エンジンはシボレー)がフロントロウをかためることとなった。佐藤琢磨(#14 A.J.Foyt Racing/ホンダ)は15番グリッド発進。

前日同様、この日も各陣営が天候と路面状態の変化を睨みつつ、タイヤ選択や燃費も含めたピット戦略を駆使し合うレースとなり、前半は比較的おとなしい展開。しかし後半はアクシデントによるフルコースイエローコーションが相次ぐ乱戦模様となっていく。そのなかで着実にポジションを上げていったのが琢磨だった。70周予定レースの残り30周くらいの段階でトップ10圏、さらに残り20周を切る頃にはトップ5圏へと浮上する。

終盤、レースは残り6周でリスタートした直後にまたイエローとなり、赤旗中断を経て、残り約3分半(実質3周)でリスタートという格好に。この時点で琢磨は2番手まで上がっていた。そして最後の超スプリント戦、首位ブルデー(#11 KVSH Racing/シボレー)には最終的に少し離されてしまったが、追ってくるグレアム・レイホール(#15 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)の攻撃を凌ぎ切り、琢磨は2位でゴールした。

琢磨の表彰台獲得は今季初。13年シーズン前半戦にロングビーチで初優勝し、その次戦サンパウロで2位となって連続表彰台を獲得して以来、約2年ぶりの表彰台ゲットとなった。

佐藤琢磨のコメント
「本当に長いレースでした。しかし、ファンタスティックなバトルを戦えました。寒いなか、サーキットでレースを最後まで見てくれていたファンの皆さんには、インディカーのバトルを楽しんでもらえたことと思います。
 今日は路面に油が出ていたのか、オーバーテイクが難しいコンディションになっていました。しかしチームの考え出したピットタイミングが良かったうえに、クルーたちが素晴らしいピット作業を繰り返し施してくれたことで、ひとつずつ着々と順位を上げていくことができました。
 今日は何回リスタートをしたのかを覚えていないくらいですが、どれもエキサイティングでしたね。特に最後の数回でいいダッシュを決めることができ、何台かをパスしました。優勝まであと一歩でしたが、チームにとって良い結果を今日は残せたと思います」

優勝はブルデー、3位はレイホール。優勝はシボレーエンジン搭載車だが、今回は2位の琢磨以下、9位までをホンダエンジン勢が占める結果となっている。4~6位はトリスタン・ボーティエ(#19 Dale Coyne Racing)、マルコ・アンドレッティ(#27 Andretti Autosport)、コナー・デイリー(#5 Schmidt Peterson Motorsports)といった顔ぶれで、琢磨の僚友ジャック・ホークスワース(#41 A.J.Foyt Racing)が7位。

シボレー勢の有力チームには、混戦のなかでマシントラブルや燃費の兼ね合い、さらには接触等で順位を下げていった者が多い印象だった。最前列発進だった両名も、最終的にモントーヤ10位、パワー18位。

今季全16戦中の8戦を消化したインディカー・シリーズは、このまま過密日程を維持するかたちで後半戦に突入する。次戦第9戦はオーバルコースのテキサス・モーター・スピードウェイに舞台を移し、現地6月6日決勝というスケジュールでの開催。このまま琢磨が上昇気流に乗っていけるよう、期待したいところだ。

《遠藤俊幸》

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