セランゴール州セメニエで4日午後4時45分ごろ、民間ヘリコプターがゴム園に墜落、元閣僚のジャマルディン・ジャルジス氏、ナジブ・ラザク首相の首席補佐官、アズリン・アリアス氏を含む乗員乗客6人全員が死亡した。
当時激しい大雨に見舞われていたため事故とみられていたが、空中で爆発してバラバラになったとの目撃証言もあって墜落原因については意見が分かれている。航空当局は回収したブラックボックスを解析して原因を追求する方針だ。機長は米国人で、リオウ・ティオンライ運輸相によると、墜落前に緊急信号を発していなかったという。
墜落したのはIGBコーポレーションが所有し、チェンパカ・アビエーションが運航するエアバス・ヘリコプターズ「ドーファンAS365N2」で、午後3時半にパハン州クアンタンをたって午後4時ごろ同州ロンピンに着陸し、ワン・カドリ州議会議員を降ろしてからセランゴール州スバン空軍基地に向っていた。当時、現場付近は豪雨に見舞われており、ヘリコプターは1500メートルの上空を飛行していたという。ジャマルディン氏らは、パハン州ペカンで行われたナジブ首相の娘の結婚披露宴に出席した後、ヘリコプターでクアラルンプール(KL)に戻る予定だった。
ジャマルディン氏は、1990年に下院議会ロンピン選挙区で初当選し、以降5期連続で議席を守った。これまで第2財務相、国内取引共同組合消費者行政相、科学技術革新相を歴任、2012まで駐米大使を務めていた。