連邦政府とセランゴール州政府が協議を進めてきた首都圏の水道事業再編に関して、セランゴール州のモハメド・アズミン・アリ首相は、期限までに合意に至ることが出来なかったと述べ、協議をこれ以上継続しないと明らかにした。
アズミン首相は、連邦政府が合意内容を守らず、今年1月9日と2月9日の二度にわたって同州政府との協議を延長したと指摘。三度目の3月9日になっても連邦政府が延長を求めたため、これを拒否したと説明した。その上で「ボールは相手方のコートにある」と述べ、連邦政府が出してくる新たな提案を見てから今後の対応を決める考えを示した。同州首相は、当初の合意になかったパイプライン上の土地売却を連邦政府が求めて譲らなかったことが破談の原因だとしている。
連邦政府とセランゴール州政府は昨年、同州の水道供給サービスや浄水事業を担う4社、▽シャリカ・ペンゲルアー・アイル・セランゴール▽シャリカ・ブカラン・アイル・セランゴール▽プンチャク・ニアガ▽コンソーシアム・アッバス--をセランゴール州政府が買収し、4社が管轄していた水道関連事業を、一括で公営化するという内容だった。水道料金の引き下げに繋がると期待されていた。