ウェザーニューズは、同社が2013年11月に打ち上げた超小型独自衛星「WNISAT-1」によって観測された地磁気データをインターネットサイトで公開した。
同社の衛星を運用する「スペース・ビークル・オペレーション・センター」では「WNISAT-1」の地磁気データをモニタリングし、磁気変動(磁気嵐)を監視している。今回、昨夏から観測してきた地磁気データを公開した。
サイトでは、「WNISAT-1」により観測された地磁気データとIGRF(国際標準地球磁場)モデルとの差分を調整し、ウェザーニューズ独自のインデックスとして表示。通常時を「0」とし、値が「0」から離れれば離れるほど地磁気の乱れが大きいことを示す。
磁気嵐は、太陽フレアに伴って放出される太陽プラズマが地球に向かって吹き付けられることにより、地磁気が通常の状態から激しく変動する現象で、通信機器障害を引き起こすほか、北極など高緯度地域では、航空機や船舶の安全運航に影響を及ぼす恐れがある。
同社は今後、「WNISAT-1」の観測データから磁気嵐発生時の地磁気の乱れをモニタリングすることにより、実際に磁気嵐が発生していたかや、地磁気への影響の大きさを検証し、航空機の安全運航を支援する。また、航空機に加え、通信インフラへの影響軽減や船舶の運航支援での活用なども検討する。