トヨタ自動車は2月4日、為替の円安やコスト削減が想定よりも進んでいることなどを理由に、2015年3月期の連結営業利益予想を従来の2兆5000億円から2兆7000億円に上方修正した。前期に対しては18%の増益見通しとなる。
期初の時点では豊田章男社長が「意志ある踊り場」と唱えて、ほぼ前期並みの2兆3000億円の営業利益を見込んでいたが、実に4000億円も積み上がり、過去最高益を大きく塗り替える格好になる。
しかし同日都内で会見した佐々木卓夫常務役員は「意志ある踊り場というスタンスは変わらない」と強調。その理由として「今、我々がやっていることは将来に向けての活動であるし、中長期でどう持続的成長をしていくのかということをやっているので、今たまたま良かったとか、たまたま悪かったということで、それを変えるということではない。もう少し長い目で活動は続けていかなくてはいけない」と話した。
さらに「今期だけが踊り場ということではない。例えば『TNGA』という新しい設計思想の車は今年からぼちぼち出始めるが、本格的に出るのは2017年。そこに向けては本当に正念場で頑張っていかなければいけない」とも述べていた。