ボルボ、10種類以上の安全・運転支援システムを標準装備…独自機構満載

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ボルボ、インテリセーフ・テン
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ボルボ・カー・ジャパンは12月18日、自動ブレーキを始めとする10種類以上の安全・運転支援システムを他国に先駆けて日本市場で初めて全車に標準装備すると発表した。総額26万円相当の装備になるが、販売促進費などの経費削減で6万円の上昇にとどめるとしている。

全車標準化するのは、「インテリセーフ・テン」と名付けたシステムで、現在日本市場で販売している全8車種27モデルが対象、同日から実施する。ボルボ・カー・ジャパンで商品企画を担当するマーケティング部の青山健マネージャーは「前、横そして後ろの全方位で先進のテクノロジーを用いて安全を確保して、ドライバーおよび乗員を守るのがインテリセーフ・テンになる」と語る。

インテリセーフ・テンの核となる自動ブレーキは、もともと赤外線レーザーを使った低速域専用の「シティ・セーフティ」と、ミリ波レーダーとカメラを用いて歩行者やサイクリストを検知して追突回避・軽減する「ヒューマン・セーフティ」の2つのシステムが併存していたが、「この2つのシステムを全モデル全グレードに標準装備するとともに、名称も『歩行者・サイクリスト検知機能付追突回避・軽減フルオートブレーキ・システム』に変更した」という。

その仕組みは「(フロントグリル内に組み込まれた)ミリ波レーダーと、(フロントガラスに装着された)デジタルカメラおよび赤外線レーザーを用いて前方を監視。前に危険が迫ったと車が判断すると、まずLEDの発光で警告した後、次は音で警告、それでもドライバーが反応しない場合は車がぶつかる約1秒前にフルオートブレーキをかける。これを力にすると1Gになるが、それで車が自動的にブレーキをかけて止まる」というもの。

このほかのインテリセーフ・テン装備としては「ロード・サイン・インフォメーションはカメラセンサーを使って前方にある標識を読み取って、それをアイコン化してメーターパネルの中に表示する。すべての標識に対応しているわけではないが、日本仕様は制限速度、追い越し禁止、そして料金所の標識等を表示できるようになっている」がある。

具体的には「制限速度50km/hの標識を読み取ると、『50』のアイコンを表示するとともに速度計の50km/hの部分にも赤い表示が出る。それでも制限速度を超えて走行し続けると、速度計の部分のサインが点滅してドライバーに注意を促す」という。

また車両の後方左右の死角を並走している車両を監視するブラインドスポット・インフォメーション・システムもボルボ独自のユニークな機構となっている。「これはカメラもしくはレーダーで監視し、後方に車両が走行している車線に入ろうとしてウィンカーを出すと、Aピラーの付け根にあるランプが点滅してドライバーに注意を促す。他社でも同様のシステムを採用しているが、ほとんどがミラーの中に表示が出るようになっている。しかしボルボの場合は車両内側のAピラーの付け根に表示することで、雨の場合やミラーが汚れているなど外部環境に関わらずクリアに見えるというボルボらしいソリューションになっている」わけだ。

またボルボのACC(アダクティブ・クルーズ・コントロール)は「ミリ波レーダーを使って全車速で前方の車両を追従する。前方の車が停止して、自車がそれに近づいて停車するまで完全にフォローするシステム。停止後3秒以内に前方車両が動き出すと自車も追従を再開する。従来のACCは前方に車両がなくなると、設定速度までフル加速するようなシステムもあるが、ボルボの場合は人間の運転に近い加速になる。様々なセンサーを駆使して人間の運転に近い状態で安全性能を実現している」としている。

《小松哲也》

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