欧州で唯一の公的衝突テストを行うユーロNCAPコンソーシアムは12月3日、新型フォルクスワーゲン『パサート』の衝突安全テストの結果を公表した。
ユーロNCAPの衝突テストは、前面オフセット64km/h、側面50km/h、ポール衝突29km/h、歩行者衝突40km/hで実施。日本や米国の基準とほぼ同じ、世界で最も厳しい条件で実施される。
また2009年2月、ユーロNCAPは新評価システムを採用。評価の割合に応じて、ポイントが配分されるようになった。例えば、最重要視される「成人乗員保護性能」には、ポイントの50%を配分。「子ども乗員保護性能」と「歩行者保護性能」には各20%、エアバッグやABS、ESCなどの「安全補助装置の有無」には10%を配分する。最高評価の5つ星を獲得するためには、総合評価90ポイント以上が目安とされる。
新型パサートのテスト結果を検証すると、成人乗員保護性能は33点。前面衝突では、運転席のダミー人形の胸と両脚に受けた傷害レベルが、5段階評価で上から2番目の「ADEQUATE」。ポール衝突では、胸と腰への傷害レベルが「ADEQUATE」。しかし、前面衝突の助手席側と側面衝突の全ての部位、追突想定テストは、最高の「GOOD」。
また、子ども乗員保護性能は43点、歩行者保護性能は24点、安全補助装置の有無は10点。この結果、新型パサートの合計ポイントは110点となり、総合評価で5つ星に輝いた。
フォルクスワーゲン車のユーロNCAPの最近のテストでは、『up!』の94点、『ザ・ビートル』の102点、新型『ゴルフ』の106点、新型『ゴルフ・スポーツバン』の107点を上回り、優れた衝突安全性を示している。