三菱電機は、熊本県菊池市に建設していた液晶事業の技術管理棟「LCDイノベーション センター」が完成し、2015年1月から稼働開始すると発表した。投資額は約10億円。
液晶モジュールは、産業用・車載用などの分野で、ユーザーインターフェースを高機能化する要求が高まっており、需要が拡大・高度化・多様化している。
こうした状況を背景に、同社は今回、生産拠点であるメルコ・ディスプレイ・テクノロジー泗水工場(熊本県菊池市)の隣接地に「LCDイノベーション センター」を建設した。
センターには開発・設計部門である液晶事業統括部(熊本県合志市)を移転した。これまで移動を伴っていた生産部門と開発・設計部門の試作の立ち会いや性能評価、打ち合わせなどが容易に実施できる環境を整えることで、新技術・新製品開発の加速化、業務効率の改善を図る。
コンセプトは「社員の『つどう』場を大切にしたオフィス」。2階のオフィスエリアの中央部に社員が交流するイノベーションエリアを配置し、建屋の中央部に1階と2階を移動する階段を設置しすることで社員間の交流を促進する。
センターの延床面積は約4050平方メートル。全館LED照明と人感照度センサーを採用して環境に配慮した。断熱性と光採り入れ効率を考慮した断熱ガラスの地窓や横連窓の設置したほか、昼光を利用したトップライトを設置した。