川崎重工、世界最大級となるオートクレーブが完成…B787の増産に対応

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川崎重工、B787向け世界最大級のオートクレーブが完成
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川崎重工業は、ボーイング787ドリームライナーの増産に対応するため、世界最大級となるオートクレーブ(複合材硬化炉)を播磨工場(兵庫県播磨町)に完成し、航空機製品の生産・組立工場である名古屋第一工場(愛知県弥富市)に向けて出荷する。

設備は、今年度末に竣工予定の名古屋第一工場の新工場に2号炉として導入される予定。

今回完成したオートクレーブは、直径9メートル、全長30メートル、総重量920トンと世界最大級のサイズで、川崎重工グループの川崎エンジニアリングが設計、川崎重工が組立・製作した。

川崎重工は、B787の前部胴体、主脚格納部、主翼固定後縁の生産を担当している。今回完成した設備は、前部胴体の生産に用いられ、複合材を積層した一体成形の前部胴体を高温高圧で焼き固めることで、強度にムラができないよう均一に硬化することができる。

川崎重工は、B787向け製品を製造する名古屋第一工場北工場を2006年7月、増産用の南工場を2010年3月に竣工して生産している。現在建設中の新工場は、さらなる増産と派生型機B787-10型の生産開始に向け、生産能力を増強するもの。

川崎重工は、2007年に787-8型の前部胴体を初出荷し、その後も順調に生産を継続してきた。B787向け製品の生産能力を増強するとともに、高品質な製品を提供し、民間航空機事業の拡大を目指す。

《レスポンス編集部》

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