パトカー追跡時の死亡事故、控訴審で減刑判決

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2012年7月、広島県広島市西区内で追跡を受けていたパトカーから逃走する際、自転車に衝突する事故を起こして1人を死亡させたとして、危険運転致死傷罪に問われた24歳の男に対する控訴審判決公判が27日、広島高裁で開かれた。裁判所は一審判決を破棄し、懲役7年の実刑を命じている。

問題の事故は2012年7月30日の午後7時20分ごろ発生している。「仮免許でクルマの運転をしている男がいる」との情報を受け、内偵捜査を行っていた捜査員が広島市西区南観音町付近の国道2号を走る男のクルマを発見。職務質問しようとしたが、クルマは信号無視を繰り返して逃走。先回りしていた別のパトカーと交差点で出会い頭に衝突し、その弾みで路外に逸脱。道路右側を走行していた自転車とも衝突し、乗っていた28歳の女性が全身強打で死亡。パトカー乗員3人も負傷した。

現場となった市道の制限速度が20km/hだったにもかかわらず、男は60-90km/hで走行していたことが後の捜査で判明。検察は「クルマを制御する技術を有していなかった」として危険運転致死傷罪で起訴したが、一審の広島地裁は「被告は事故の直前にクルマを直進させるなどしており、物理的に制御困難な状態だったとは認められない」、「約80km/hの速度で走行していたのは制御困難だったのではなく、現場となった交差点を通過しようと思っており、十分に減速しないまま通過したと考えられる」と指摘。危険運転罪の構成案件とは認めず、自動車運転過失致死傷罪を適用。懲役9年の実刑を命じていたが、被告は後に量刑不服を理由に控訴している。

27日に開かれた控訴審判決公判で、広島高裁の木口信之裁判長は、「一審判決時点では懲役9年の量刑が不当とは言い難い」と指摘しながらも、一審の後に被害者へ補償する道筋がついたことを評価して一審判決を破棄。改めて懲役7年の実刑を言い渡している。
《石田真一》

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