日立製作所が発表した2014年3月期連結決算は、純利益が前年同期比53.1%増の3640億円と大幅増益となった。
売上高は同6.4%増の9兆6162億円と増収だった。電力システム部門が三菱重工業との合弁会社である三菱日立パワーシステムズに火力発電システム事業を統合したため、減少したが、情報・通信システム部門のサービス事業が増加したことや、社会・産業システム部門の中国向け昇降機事業が好調に推移した。
営業利益は、高機能材料部門、電子装置・システム部門、建設機械部門、オートモーティブシステム部門などが好調で同26.3%増の5328億円と過去最高益となった。税引前当期純利益が同64.9%増の5681億円。
オートモーティブシステム部門は、海外での自動車需要が堅調に推移したのに加え、国内の消費税増税前の駆け込み需要によって部門売上高は同11%増の8921億円となった。
部門営業利益は増収や操業度改善によって前期より119億円増加して473億円となった。
EBITは営業利益が増加したものの、米国独占禁止法違反で司法省と罰金1億9500万ドル(190億円)支払いで合意したことや、自動車向け電池事業で減損損失を計上したため、前期より314億円減少して49億円にとどまった。
今期の通期業績見通しは売上高が同2.2%減の9兆4000億円、営業利益が同5.1%増の5600億円、税引前純利益が同10.2%減の5100億円、純利益が同6.6%減の3400億円を予想する。