米国の自動車大手、クライスラーグループは5月12日、2014年第1四半期(1‐3月)の決算を開示した。
同社の発表によると、第1四半期の売上高は189億9000万ドル(約1兆9405億円)。前年同期の153億8500万ドルに対して、23.4%増加している。
また、第1四半期の最終損益は、6億9000万ドル(約705億円)の赤字。前年同期の1億6600万ドルの黒字から、赤字に転じた。
赤字決算となった大きな要因が、親会社のフィアットとの経営統合に関する特別費用の計上。フィアットは2014年1月、クライスラーグループを完全子会社化すると発表。フィアットが、UAW(全米自動車労組)の退職者向け医療保険基金(VEBA)が保有するクライスラーグループの41.5%の株式を、全て買い取り、クライスラーグループを完全子会社した。この際、VEBAからの株式の取得費用の一部として、クライスラーグループが19億ドルを負担している。
第1四半期の世界新車販売台数は、62万1000台。前年同期に対して、10%増と伸びた。これは主力の米国市場で、前年同期比19%増と好調だったのが大きい。
クライスラーグループは、「経営統合に関する特別費用を除けば、第1四半期の純利益は4億8600万ドル(約497億円)と黒字」と説明している。