【スーパーフォーミュラ 第1戦】予選7位からの逆転で、デュバルがSF新時代初Vをゲット

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見事な逆転で今季開幕戦を制したロイック・デュバル。
  • 見事な逆転で今季開幕戦を制したロイック・デュバル。
  • 左から2位ロシター、優勝デュバル、3位石浦。
  • デュバルは予選で7位という不本意なポジションに沈んでいたが、逆転勝利を飾る。
  • 中嶋一貴はSCタイミングで不運、勝機を逸した。
  • ホンダ勢で唯一入賞したリウッツィ(8位)。
  • ロッテラーにはまさかの暗転が待っていた。
  • 見事な逆転で今季開幕戦を制したロイック・デュバル。
  • パルクフェルメでの上位3車。右からロシター車、デュバル車、石浦車。

13日、全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)の開幕戦決勝レースが鈴鹿サーキットで開催され、7番グリッドスタートからの逆転でロイック・デュバルが優勝、新シャシー+新エンジンによるSF新時代の幕開けを飾った。

43周、約250kmの決勝は曇り空のもと、ドライコンディションで実施された。スタートではTOM’S同士のフロントロー対決を制し、中嶋一貴(#37 PETRONAS TEAM TOM’S/エンジンはトヨタ)がポール発進のアンドレ・ロッテラー(#36)に先行。彼らと並ぶ優勝候補ながら予選で7位に沈んでいたデュバル(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)は、決勝日に向けてのセットアップ見直しが奏功、手応えを得ての決勝臨戦で、1周目に6位、4周目に5位へとポジションを上げていく。

レースのカギを握ったのは、15周目に6位を走っていたナレイン・カーティケヤン(#20 Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)が逆バンクでスピン、コース中央にストップしたアクシデントだった。コースマーシャルの迅速な作業によってマシン撤去は比較的早く進み、セーフティカー(SC)導入にはならないか…と思われたところで、結局SCが出る。このタイミングでのSCは、1回は必要とされる給油(&タイヤ交換)のためのピットインを済ませていないマシンにとっては格好のピットインタイミング。だが、SC出動有無が微妙だったことも含めて、ピットロード入口近辺に差しかかっていたトップ3、一貴、ロッテラー、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)はピットとの難しいコミュニケーション判断を強いられた。そして結果的には三者とも“不運”に遭遇することとなる。

一貴とオリベイラはピットに入り損ねて、実質的な勝負権を喪失。ロッテラーはピットに入ったが、そこでタイヤ装着に関する作業ミスがあった模様で、ここで実質首位には立ったものの、レース後半になってタイヤに異常を来たし、本調子での走りではなくなってしまうのだった。

一方のデュバルはピットイン後に実質3番手(コース上では5番手)となり、SC退去後の23周目にジェームス・ロシター(#3 KONDO RACING/トヨタ)をパスして実質2番手へ。そして25周目にロッテラーをパスして実質首位に立つ。一貴とオリベイラがピットインして名実ともにトップとなった後は独走し、デュバルは昨年の第6戦SUGOに続く、シリーズ戦での自身出走機会2連勝、SF新時代最初の勝利を手中にした(昨年のシリーズ最終戦はWECとの重複により欠場)。

「多くのナイスファイトを経ての勝利だけに、とてもスペシャルで最高な気分だ。昨日は(マシンの調子が)あまりコンペティティブでなかったが、今日に向けてのセットアップ見直しがうまくいった。朝からとても調子が良かったよ」と喜びを語るデュバル。チームスタッフはもちろん、「新しいレギュレーション(によって作られたマシンの特性)が素晴らしく機能した、面白いレースだったと思う。(シャシーを作った)ダラーラとトヨタの仕事を讃えたい」とも話しており、かなり満足度の高い逆転勝利だったようだ。

ロッテラーは最終的に5位まで順位を落としてゴール。2位はロシター、3位には石浦宏明(#38 P.MU/CERUMO・INGING)が入った。4位は平川亮(#7 KYGNUS SUNOCO Team LeMans)。一貴とオリベイラはピットイン後に追い上げるも、6位と7位まで。ここまでが全てトヨタ勢で、苦戦のホンダ勢は元F1ドライバー、ヴィタントニオ・リウッツィ(#11 HP REAL RACING)の8位が最高という結果だった。

SF今季第2戦の舞台は富士スピードウェイ。2レース制大会として5月17~18日に開催される。

《遠藤俊幸》

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