昨年8月、佐賀県佐賀市内の国道で歩行者が重傷を負った路外逸脱事故を誘発したとして、佐賀県警は4日、対向車を運転していた兵庫県川西市内に在住する69歳の男を自動車運転過失傷害容疑で逮捕した。男は容疑を否認しているという。
佐賀県警・佐賀署によると、問題の事故は2013年8月15日の午後4時15分ごろ発生している。佐賀市大和町付近の国道263号で、右折レーンからはみ出す状態で右折待ちしていた乗用車との衝突を避けようとした対向車が路外に逸脱。このクルマが62歳男性に衝突した。
男性は頭部強打などの重傷。警察は逸脱車を運転していた福岡県福岡市内に在住する32歳の男性から自動車運転過失傷害容疑で事情を聞いていたが、この男性が「対向車線ではみ出していた右折車を避けたことで事故が起きた」と主張。警察は付近での目撃情報や通行記録を調べた結果、事故当時に佐賀へ帰省していた兵庫県川西市内に在住する69歳の男が右折車を運転していたものと判断。対向車の事故を認識しながら逃走したとして、自動車運転過失傷害や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。
聴取に対して男は「対向車と衝突しそうになったのは間違いないが、そのクルマが歩行者をはねる事故の要因になったことや、それを理由とした逮捕は納得できない」などと供述。ひき逃げについては関与を否認しているようだ。警察では男からも事情を聞き、事故発生の経緯を詳しく調べる方針だ。