三菱電機は、ワイヤ放電加工機MVシリーズの新機種として、重電・航空機・自動車など向け大型部品・金型加工に適した「MV4800」を4月16日から発売すると発表した。
新製品は、従来機種に比べ、ワーク加工を行う各軸の移動量を最大約20%拡大したことにより、大型部品加工に対応する。MVシリーズで採用している新電源を搭載、部品の加工速度を40%向上する。加工定盤に焼入れを施し、劣化を抑えることにより、長期間にわたる高精度加工を実現した。
新開発の「横方向開閉ワイヤカバー」の搭載で、クレーンを使用した大型ワークの搬入を容易に実現する。同社製高効率サーボアンプと磁束を効率よく使用できるシャフトリニアモーターの採用により、電力消費量は最大で56%削減する。加えてワイヤ・ろ過フィルターなどの消耗品使用量の削減により、ランニングコストを最大43%削減できる。
また、「自動結線装置」の搭載により、カール率10%までのワイヤを、電極線に使用可能。加工時にワイヤ電極線が断線した場合は、断線した位置から自動結線する範囲を加工板厚100mmまで対応する。
価格は3000万円。2014年度に100台の販売を計画している。