海上保安庁、西之島の火山観測でEEZの拡大を確認…航空機「MA725みなずき」

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火口から立ち上がる噴煙と拡大した溶岩流(1月20日撮影)
  • 火口から立ち上がる噴煙と拡大した溶岩流(1月20日撮影)
  • 活発に活動する火口(1月20日撮影)
  • 西之島周辺のEEZ外縁
  • 新たに形成された陸地部分の様子(1月20日撮影)

海上保安庁は、羽田航空基地に所属する航空機「MA725みずなぎ」による西之島の火山観測結果を分析したところ、西之島の西方の排他的経済水域(EEZ)が拡がる位置まで島は拡大していたことを確認したと発表した。

西之島の流出した溶岩は、東西方向に大きく拡がっており、今回の噴火活動により新たに形成された陸地の東西幅は約750メートルに達した。これにより、新たに形成された陸地は、噴火前の西之島の約1.5倍の広さとなった。

従来からある、2つの火口では、依然活発な活動が続いており、南側の火口からは連続的に青白色の火山ガスが放出されるとともに、灰色の噴煙を伴う爆発的な噴火が数分ごとに起きていたとしている。

また、北側の火口では灰白色の噴煙が連続的に放出され、断続的に爆発的な噴火が起きている。噴火に際しては溶岩が吹きあげられており、航空機の中でも振動(空振)が感じられたとしている。

航空機に同乗した東京工業大学火山流体研究センターの野上教授は「火口に溶融状態の溶岩が確認でき、マグマの供給は依然として高いレートで継続している。火山活動の沈静化は認められない。」とコメント。

海上保安庁では、付近を航行する船舶へ引き続き航行警報により注意を呼びかける。

一方、領海とEEZが拡大する範囲を確定するためには、火山活動が沈静化した後、測量を実施した上で低潮線を海図に記載することが必要。

《レスポンス編集部》

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