調査会社のガートナーは今年の世界、地域別のIT支出予想を公表した。全世界のIT支出予想は前年比3.1%増の3兆7,770億米ドル(約380兆1,970億円)で、シンガポールは同4.4%増の262億Sドル(約2兆1,576億円)と高い増加率になるという。
アジア太平洋地域の支出予想は4.2%増の7,580億米ドル(約78兆円)。うちデータセンター支出が6.7%増の280億米ドル(約2,816億円)。中国の需要が増加をけん引するという。
ガートナーの主任アナリスト、フィンケルディー氏によると、シンガポールのデータセンター支出は3%増の予想で、ネットワーキング機器、ストレージ需要の増加が見込める。
データセンター関連支出の増加率が最も高いのはアジア太平洋地域。サーバー投資で顕著な増加が期待できる唯一の市場だ。
世界全体では、機器(パソコン、携帯電話、タブレットコンピューター)支出は昨年、1.2%減少したが、今年は4.3%増の6,970億米ドル(約72兆6,000億円))が期待できるという。
ガートナーは昨年末、今年の全世界のIT支出を3.6%増と予想していた。今回、3.1%に下方修正したのは、支出の40%を占める通信サービス支出の増加率予想を1.2%に引き下げたため。
携帯端末のみの世帯の急増、中国の電話料金低下、欧州における節約志向が主因だ。