位置天文衛星『GAIA』 L2ラグランジュ点へ到達

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位置天文衛星『GAIA』 L2ラグランジュ点へ到達
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2014年1月8日、ESA 欧州宇宙機関は、昨年12月19日に打ち上げられた位置天文衛星『GAIA(ガイア)』が予定のL2ラグランジュ点に到達したと発表した。

ガイアは、銀河の10億個の星の位置や運動に加え、温度、光度、構成などを観測する「位置天文衛星」と呼ばれる衛星。1989年に打ち上げられたESAのヒッパルコス衛星の観測を更新し、恒星の位置を精密に定めた3Dマップを作成する目的で2013年12月19日、ソユーズロケットで仏領ギアナ・ギアナ宇宙センターから打ち上げられた。

1月8日、ガイアはL2ラグランジュ点を周回できる263,000×707,000×370,000キロメートルのリサージュ軌道に到達。1月14日に軌道修正マヌーバを行い、4か月ほどかけて観測機器の起動と確認を実施する。180日かけて軌道を周回しながら、5年間の観測ミッションを行う予定だ。リサージュ軌道は原理的には推進力を使わずにL2点を周回できる軌道だが、摂動により軌道のずれが発生するため、1ヵ月に1度は軌道修正を行う必要があるという。2018年に打ち上げを目指して、NASA・ESA共同のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡も同様にL2点で運用する予定だ。

《秋山 文野》

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