日系航空会社の重大インシデント2件、安全上のトラブル421件が発生…2013年度上半期

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日系航空会社による重大インシデントの発生状況
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国土交通省は、「第14回航空安全情報分析委員会」を開催し、航空輸送の安全にかかわる情報の中間報告(2013年度上半期)を公表した。

委員会には、2013年度上半期の日系航空会社による航空事故の発生はゼロで、重大インシデント2件、安全上のトラブル421件の計423件が発生したと報告された。

重大インシデントは、ジェイエアが運航するボンバルディア式CL-600-2B19型機が大阪国際空港A滑走路に着陸して地上走行中、A4誘導路上で第2エンジンに火災が発生したことを示す計器表示があったため、エンジンを停止し消火装置を作動させた。その後、当該機は自走により駐機場まで移動し、エンジンに火災の痕跡が発見された。

もう1件は、関西国際空港A滑走路で、管制官よりA滑走路の手前で待機するよう指示されていた朝日航洋機が、同滑走路に進入したため、着陸許可を受けていた全日本空輸の141便が管制官指示により復行した。現在、運輸安全委員会が調査している。

安全上のトラブル421件の内訳は、航行中のシステム不具合が最も多く149件、機器からの指示による急な操作などが108件、航行中の構造損傷が60件、運用限界の超過・経路・高度の逸脱が27件、航行中の非常用機器などの不具合18件、その他が59件だった。

また、重大インシデントと安全上のトラブルで報告のあった423件のうち、航空会社別で最も多かったのは、全日本空輸で94件、次いでスカイマークの84件、日本航空の50件、ジェイエアの27件と続く。LCC(格安航空会社)では、ピーチ・アビエーションが2件、ジェットスター・ジャパンが9件、エアアジア・ジャパンが8件だった。

機種別で最も多かったのはB737-700/800で122件、次いでB767シリーズの70件、A320シリーズの38件、B777シリーズの33件、ERJ170の32件の順。

トラブルの内容別では、機材不具合が最も多く195件だった。

航空安全情報分析委員会では、2013年度上半期の安全上のトラブルなどについて審議した結果、それぞれの事案について、関係者から必要な対応がとられており、引き続き適切にフォローアップを行っていくことを確認した。

《レスポンス編集部》

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