オライオン有人宇宙船の世界最大のヒートシールド 出荷の模様[動画]

宇宙 テクノロジー

NASAは、有人宇宙船『Orion(オライオン)』試験機のヒートシールドが米フロリダ州のケネディ宇宙センターへ到着し、2014年9月の試験打ち上げに向けて取り付け作業を開始したと発表した。

オリオン宇宙船のヒートシールドは史上最大のサイズになるもので、組み立てに2年近くを要している。2012年1月からコロラド州デンバー近くのロッキード・マーチン開発施設でチタン製の骨組みの上にセル状のカーボンファイバースキンを重ねた構造体を製作。構造体は今年3月にボストン郊外のテキストロン・ディフェンス・システムズ工場へ運ばれた。テキストロンのチームはスキンの上にファイバーグラス-フェノール製ハニカム構造を重ね、ハチの巣状のハニカムセル32万個にひとつひとつ「Avcoat」素材を充填した。Avcoat素材は、宇宙船の再突入時に表面が蒸発して、空力加熱による高熱から宇宙船本体を保護する、アブレーション材料だ。さらにX線検査と表面の磨き上げが行われた。

完成したヒートシールドは、NASAの所有する最大26トンの貨物を搭載可能な巨大輸送機「スーパー・グッピー」でケネディ宇宙センターへと運ばれた。来年3月までオライオン宇宙船のクルーモジュールに取り付けられ、2014年9月に無人の状態で高度3600マイル(約5800キロメートル)まで「Exploration Flight Test-1」打ち上げ試験が行われる予定だ。時速2万マイル(およそ秒速8.9キロメートル)で地球に再突入する場合、宇宙船は華氏4000度(摂氏2200度以上)の熱にさらされることとなる。

NASAの発表に合わせ、テキストロンでのヒートシールド出荷準備とケネディ宇宙センターへの到着、2本の動画が公開された。滑らかにアブレーション素材で覆われた皿状のヒートシールドが検査を受けて出荷される様子から、梱包されたヒートシールドと輸送機まで一連の過程を見ることができる。




《秋山 文野》

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