【ホンダ オデッセイ 新型発表】旧型にとらわれず取り組んだ成果と「名を継ぐ意味」

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本田技術研究所 四輪R&Dセンター LPL 主任研究員 中川真人氏
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  • ホンダ・オデッセイ G EX
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  • ホンダ 新型 オデッセイ

10月31日、東京の本田技研工業本社にて、フルモデルチェンジとなった新型『オデッセイ』『オデッセイ アブソルート』の発表会が開催された。

「オデッセイどうのというよりも、次世代の上級ミニバンとはどうあるべきか? というところから出てきたものがこれなんです」と、本田技術研究所四輪R&Dセンターの中川真人氏は言う。中川氏は、今回の新型オデッセイの開発責任者を務めた人物だ。

新型は、もともとオデッセイの次期型ではなく、まったく別の次世代の理想のミニバンとして開発していたクルマであったというのだ。そのため、旧型のしがらみにとらわれることなく開発が行えたという。その結果のひとつが、歴代「オデッセイ」としては初となる両側スライドドアの採用ではないだろうか。

しかし、それでも、この新しいミニバンに「オデッセイ」の名称が与えられたのには理由があった。それは、この理想の新型ミニバンに、歴代「オデッセイ」が守り続けてきたアイデンティティが宿っていたというのだ。

「結局は、こだわっているのは“走りの性能”なんですね。そこがオデッセイのDNAでしたから」と中川氏。また、過去のオデッセイは、ミニバンを革新してきたという歴史を持つ。そんな革新性も、今度の新型オデッセイには備わるという。

「今回は、室内空間を広くとったというのが革新です。だけど走りの性能は落としていないよと。歴代オデッセイの持っているDNAがちゃんと継承している。だけど、スライドドアがついたり、フラットフロアになったりというのが革新だと思っています」と中川氏。

室内の広さの理由は、ステップワゴン用のプラットフォームをベースに超低床化。具体的には、燃料タンクなどプラットフォームに内蔵されるものを徹底的に薄くした。さらに、さらに乗員のヒップポイントも下げられた。乗車した感覚でいえば、椅子の生活からソファの生活に変わったようなもの。

「モダンスイートルームを意識しています。ゆったりとソファに座る感じをイメージしました」と中川氏。それでいて天井は高められているので、広々感は当然に大きくなった。

そんな「革新的なまでに広々とした室内空間」と「乗用車ライクな走りの良さ」が、新型オデッセイの魅力である。

惜しむらくは、「革新性」を売りにしたクルマでありながらも、ハイブリッドのラインナップを新型のローンチにあわせて用意できなかったことだ。確かに超低床を追求して薄く作られたプラットフォームに、ハイブリッド用のバッテリーを搭載するスペースを確保するには、パッケージングに相当な工夫が求められるはずだ。

その点を中川氏にたずねれば「現在、勉強しています」と言う。特に日本国内のマーケットではハイブリッドの存在は非常に重要となるはず。その“勉強”の成果はいつ披露されるのか、楽しみでならない。

《鈴木ケンイチ》

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