1周20.8km、高低差約300m、コーナー数172という世界有数の厳しいサーキット、ドイツ・ニュルブルクリンク北コース。そのニュルブルクリンクを走る世界最速の“ニュルタクシー”、BMW『M5』が事故を起こしたことが分かった。
これは、ニュルブルクリンクに関するニュースブログ、『BRIDGE TO GANTRY.COM』が伝えたもの。ニュルブルクリンク北コースを走行中、事故を起こしたBMW M5のニュルタクシーの写真を公開している。
タクシーといっても、一般客を乗せて営業しているわけではない。これはBMWが顧客向けに行っている「BMWドライバートレーニング」の一環。同社のスーパースポーツセダン、『M5』に一般ユーザーを乗せて、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースを全開走行する。もちろん、限界走行時の車両の挙動を伝え、安全運転に役立ててもらうのが狙い。
BMW M5は、直噴4.4リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載。最大出力560ps、最大トルク69.3kgmを引き出し、0-100km/h加速4.4秒、最高速250km/h(リミッター作動)のパフォーマンスを発揮する。オプションの「Mドライバーズパッケージ」では、リミッターの解除により、最高速は305km/hに到達する。
『BRIDGE TO GANTRY.COM』によると、BMW M5のニュルタクシーの事故は10月27日に発生。ニュルブルクリンク北コースの有名なバンクコーナー、「カルッセル」を過ぎたあたりで、車両のコントロールを失い、ガードレールに激突した。この時の速度は、180km/hを超えていたと見られる。
なお幸いにも、この事故による負傷者はいないとのこと。『BRIDGE TO GANTRY.COM』で公開された事故直後の画像からは、車両の後部を中心に激しく損傷したM5の姿が確認できる。