国土交通省の瀧口敬二鉄道局長は10月25日、安全上のトラブルが相次いでいるJR北海道の小山俊幸常務を呼び、2回の保安監査を通じて、さらに緊急に改善を要する事項が認められたとして、2度目の改善指示を行った。
同省は10月9日から12日まで2回目の特別保安監査を行ったが、その結果、事故などの原因究明や再発防止策を調査、審議する同社の安全推進委員会が機能していないことがわかった。
エンジンの出火や自動列車停止装置(ATS)のトラブルなどの際も、一部についての報告にとどまっており、原因究明などが行われていなかったため、同委員会が重要な安全上のトラブルを選び出し、原因究明と対策を調査審議するよう指示した。
また、いくつかの保線管理室では、枕木の管理について、老朽化などに伴う交換基準を定めた検査の規定やマニュアルが存在せず、現場に徹底されていなかったとして、基準の整備と現場への周知徹底、現場での枕木1本ずつの状態把握と管理を求めた。