ひたちなか海浜鉄道と銚子電鉄の姉妹鉄道提携、10月27日に調印式

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ひたちなか海浜鉄道と銚子電鉄が10月に姉妹鉄道提携を結ぶことになった。写真はひたちなか海浜鉄道のミキ300形(ミキ300-103)。
  • ひたちなか海浜鉄道と銚子電鉄が10月に姉妹鉄道提携を結ぶことになった。写真はひたちなか海浜鉄道のミキ300形(ミキ300-103)。
  • 10月にひたちなか海浜鉄道と姉妹鉄道提携を結ぶ銚子電鉄の2000形2両編成(クハ2501+デハ2001)。
  • 姉妹鉄道提携のプレ企画として7月に発売された「銚電&湊線フリーきっぷ」。

ひたちなか海浜鉄道(茨城県ひたちなか市)と銚子電気鉄道(千葉県銚子市)はこのほど、姉妹鉄道提携の調印式を10月27日に行うと発表した。

ひたちなか海浜鉄道は、勝田~那珂湊~阿字ヶ浦間14.3kmを結ぶ湊線を運営。勝田~那珂湊間が1913年12月25日に開業し、1928年7月17日までに全通した。当初は湊鉄道が運営していたが、戦時中の交通事業者統合で1944年から茨城交通の運営に。2000年代には経営の悪化から廃止の方針が打ち出されたものの、最終的には第三セクター方式で存続することになり、2008年4月1日からひたちなか市と茨城交通が出資するひたちなか海浜鉄道に移管された。

一方、銚子電鉄が運営している銚子電気鉄道線は1913年12月28日、銚子遊覧鉄道の路線として銚子~犬吠間が開業した。当初から経営は厳しく、わずか4年後の1917年11月に廃止されて線路敷地はバス専用道に変わったが、すぐに鉄道復活の動きが強まり、1923年7月5日には旧線を少し延伸した銚子~外川間6.4kmが銚子鉄道(現在の銚子電鉄)の路線として再開業した。銚子電気鉄道に改組した戦後も利用者の減少などから廃止の方針が幾度となく示されたが、そのたびに外部の支援や副業の強化などにより存続が図られている。

両社は「幾多の困難を乗り越えてきた」などの共通点があるとし、さらに開業100周年を同時期に迎えることから、姉妹鉄道提携の締結を決定。7月にはプレ企画として両社の鉄道路線が1日乗り降り自由となる「銚電&湊線フリーきっぷ」を発売している。

調印式は10月27日13時から、「湊線開業100周年祭」会場となる那珂湊駅の特設ステージで行われる予定。

《草町義和》

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