国交省、FAINESとスキャンツールを連携したシステムを構築 自動車整備高度化検討会

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国土交通省の自動車整備技術の高度化検討会は、最終報告書を発表した。

報告書では、自動車整備業界のネットワークの中で既に活用が進んでいるFAINES(自動車整備情報システム)を活用して、スキャンツールと連携した車両の点検整備を確実に実施するシステムを構築することを指摘。また、一級整備士資格取得の優位性を図るため、指定整備工場に選任が義務付けられている自動車検査員の資格取得に際して、整備主任者実務経験、自動車検査員教習の実施方法などの見直しを検討するとしている。

自動車の電子化に伴って、新技術に対応した適切な点検整備が重要で、故障診断し、必要な整備が効果的に行うことができる汎用型のスキャンツールの活用促進や整備要員の技能向上などの人材育成が求められている。

国交省では、整備技術の高度化のあり方や具体的な方策について検討する「自動車整備技術の高度化検討会」を2011年8月立ち上げ、2012年7月には、スキャンツールの標準仕様などの中間とりまとめを行った後、今後解決するべき課題として整理した整備事業のIT化、ネットワーク化の推進や、人材育成などの課題について、同検討会を継続し、最終のとりまとめを行った。

まとめによると、自動車整備業界でのネットワークとして既に活用が進んでいるFAINESを活用し、スキャンツールと連携して、車両の点検整備を的確に行えるシステムを構築することが重要としている。FAINESの利用状況調査を実施することにより整備現場が必要としている情報を把握し、その情報を充実させていく必要があるほか、整備現場へのIT化、ネットワーク化の普及に向けて、より安価で入手しやすい環境を提供できるようにしていく必要があると指摘する。

今後、欧米諸国などの動向も見ながら、J-OBDIIなど、点検整備情報の提供を適切に運用して、その拡充を進めるとともに、点検整備に関する情報の標準化を進めていくことが求められるとしている。

また、一級整備士に求められる知識・技能から、自動車技術の進歩に的確に対応し、総合的な点検整備技術や法令知識を必要とする自動車検査員について、整備主任者実務経験、自動車検査員教習の実施方法などを見直すとともに、一級整備士資格取得の優位性を図っていくことが求められるとしている。

一方で、スキャンツール活用事業場認定制度が日整連を中心に、2013年度から開始され、一級整備士を有する整備事業場が優位性を有することから、今後、一級整備士を保有する事業所を効果的にPRする方策も、一級整備士の需要の掘り起こしに結び付くと考えた。

こうしたことを背景に、一級整備士資格取得の優位性に資するため、整備事業所での一級整備士の役割や待遇の実態、整備現場の期待等を正確に把握した上で、整備事業所での効果的な仕組みや方策も検討していく必要があるとしている。

このほか、新技術への対応が必要なため、自動車の設計、製作、整備など、幅広い分野に技術的な知見を持つ者など、必要な人材を確保し、改訂作業に必要な環境を早急に整備していく必要があるとしている。

将来的に必要な検討事項では、IT化、ネットワーク化された点検整備情報の活用方法や、一級整備士資格試験の受験者が急増することを想定、一種養成施設や二種養成施設での修得内容を見直し、修了者は、実技試験と同様に、資格試験の口述試験項目を免除するなどの方策を検討していく必要があるとしている。

自動車整備業界全体の魅力を高め、自動車整備士を目指しやすい環境を整備していく方策も検討していく必要があると指摘する。
《レスポンス編集部》

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