米航空宇宙局(NASA)物理科学研究プログラムは7月26日、国際宇宙ステーション(ISS)で行われる、微小重力中のコロイド・高分子の実験提案8件に資金を拠出すると発表した。
4件はコロイドシステムの研究関連。コロイドとは気体中や液体中に物質の微細な粒子が均一に分散する状態。実験の成果はコロイドシステムの相互作用・操作・構造の理解に役立てられ、液晶・塗料・石油化学製品への応用が期待される。
残り4件は生体高分子研究関連。たんぱく質などの生体高分子からなる分子構造の特定を目指す。高分子構造の理解は神経変性疾患の治療法の検討、新しい薬剤の開発につながる可能性がある。
資金の拠出額は5年間で約590万ドル(約5億7900万円)にのぼる。8件は準備が整い次第、速やかにISSでの実験を開始するとのこと。