日野自動車の市橋保彦社長は7月26日に東京で記者会見し、新鋭の古河工場(茨城県古河市)での車両生産ラインは、トラック工場では異例の大中型の混流方式とする計画を明らかにした。
古河工場は2012年5月から、まず海外用KD部品の生産を開始している。車両組み立てについては本社のある日野工場から20年までに移管する計画だったが、同社は16年末への前倒しを決めた。市橋社長は「生産の効率化を図るには新しい生産技術を早く導入する必要がある」と、古河への早期移転の狙いを語った。
現在、日野では大型トラックのラインが2本、中型のラインが1本という構成だが、古河では1本のラインで大中型を混流させる。生産能力はともに年5万台で変わらない。
日野はコア部品を共通化する「日野式モジュール」という設計・生産方式を開発しており、市橋社長は「モジュール別にサブラインを設置することで、混流を実現したい」と話した。