僅少差の接戦は日常茶飯事ともいえるSFの予選だが、この日はまさにそういった展開。全19台が臨んだQ1から、Q2進出14台、Q3進出8台とノックアウト方式で台数が絞られていく過程においても、Q1の14~15位が0.002秒差、Q2の8~9位が0.008秒差と、常に熾烈な攻防が演じられたのである。そして最終的にQ3でトップ4を占めた面々のタイム差も、わずか0.086秒。この激戦を制して、デュバル(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)がポールポジションを獲得した。
デュバルとジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 Lenovo TEAM IMPUL/予選3位)にはQ3でわずかなミスがあったことを考えると、「ドライビングはほぼ完璧でした」という国本は、高次元の超接近戦のなかでマシン的には「ちょっと足りない面があったのかもしれません。でも、満足のいくアタックができて良かったです」。初表彰台、そして初優勝をも狙える好位置確保である。参戦3年目の新進気鋭の台頭に明日も期待が高まる。
予選4位は国本のチームメイトである平手晃平(#38)。5~6位には中嶋一貴(#1)、アンドレ・ロッテラー(#2)とPETRONAS TEAM TOM’S 勢が並んだ。ホンダ勢のQ3進出は2台で、最上位は7位の山本尚貴(#16 TEAM 無限)。中嶋悟監督の次男で、一貴の弟の中嶋大祐(#31 NAKAJIMA RACING)が8位。