海に関する国民意識調査2013、「過去1年に船に乗ったことがある」は4分の1強

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日本海事センターは、国民の海に関する意識の現状を把握するため「海に関する国民意識調査2013」を実施し、その結果をまとめた。

調査は今回が6回目。5月21日~6月5日の間、全国の男女600人を対象に、郵送によるアンケートを実施した。

調査結果によると、「海が好き」と回答した人は69.3%で前回調査より0.5ポイントダウンした。「海が嫌い」と回答した人は2.7%で、前年より0.5ポイント減った。「どちらともいえない」が28.0%で1ポイント増となった。

10代で「海が好き」と回答した人は56.9%と、各年代の中で最も低い。海が好きな理由としては、「落ち着く・癒される・安らぐ・心が和む・リラックスできる・安心感がある」が最も多い。海が嫌いな理由の上位は「危険・海は怖い」、「津波が怖い・震災の影響」が多い。

今回初めて行った「船に乗ったことがあるか否か」の設問に、過去1年で船に乗ったことがあると回答した人は、全体の4分の1強で、そのほとんどが乗った回数「1回」だった。1度も乗ったことがないと回答した人は世代別で10代が最も多く、20代、40代と続く。逆に、1回以上船に乗ったことがあると回答した人は、世代別で60代が最も多い。

また、「海の日」「海の月間」に催されるイベントについて、今後参加してみたいものを聞いたところ「海にちなんだ花火大会」が51.2%で最も多かった。世代別で「参加したいものはない」と回答した人の割合が最も多い世代が10代、次いで30代。

行楽シーズンに多発する水難事故の原因を今回初めて聞いたところ、「海の危険に対する認識不足」(87.3%)、「警告無視等の違反行為」(48.5%)、「飲酒後の海水浴」(37.7%)を挙げた人が多く、事故当事者の責任を問う傾向がみられた。

海運に対する意識調査では、海運(海上輸送)は「とても重要だと思う」「重要だと思う」「まあ重要だと思う」の合計は88.3%で前回調査より1.4ポイント低下した。

海運を重要と回答した理由については「島国だから/海に囲まれているから/海洋国家だから」、「輸出入にとって必要/貿易にとって必要」、「大量輸送が可能」が上位。

海運は他の輸送・交通手段に比べて、環境に優しいと認識している人は、49.5%にとどまる。

海賊問題の認知度は全体では79.2%と高いが、20~40代は75%前後に落ちる。

「海の職業」の認知度は、1位が「海上保安官」で76.2%、2位が海上自衛官で75.2%、3位が船員(船長、航海士、機関長、機関士、通信士)で70.2%、4位が「造船技術士」で35.7%、5位が「水先人(パイロット)」で28.0%の順。「海上自衛官」と「造船技術士」が前回調査より順位を1つ上げた。

今回初めて行った海事産業の重要性について聞いたところ、「重要だと思う」と回答した人の割合は92.2%と高い。もっと知りたい海事産業は、「海洋資源・開発」が5割強とダントツで、次いで「海運業」が約3割、「造船業」、「倉庫・物流」が約2割だった。

《レスポンス編集部》

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