住友ゴム工業は低燃費、耐摩耗性能に優れた高純度天然ゴム「UPNR(Ultra Pure Natural Rubber)」の開発に成功、2014年以降に発売する一部商品に採用していくと発表した。
同社はこれまで、天然ゴムの改良を新材料開発技術「4D NANO DESIGN」を用いて行ってきた。その結果、天然ゴムに含まれる不純物を除去することで、極微細領域にまでカーボンの分散が向上し、タイヤの低燃費性能の向上につながることと、ゴム分子とカーボンの結合が増えることにより、耐久性が上がり、耐摩耗性能が向上することを解明した。
しかし一方で、不純物を除去することで、これまでゴムを保護していた成分まで除去されるため、そのままでは熱で劣化しやすいことが課題となっていた。
今回開発した「UPNR」は、製造プロセスの改良により製造時の劣化を改善。優れた低燃費性能と高い耐摩耗性能を両立する新しい高純度天然ゴムとなっている。
同社は現在、「UPNR」の製造プラントをタイに建設中で、2014年以降に発売する、低燃費タイヤをはじめとする一部タイヤに順次採用していく予定。