【鉄視点】消える昭和の地下街…占用許可の波

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大阪・梅田 ぶらり横丁
  • 大阪・梅田 ぶらり横丁
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  • 東京・銀座 三原橋地下街
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阪神梅田駅ちかく、大阪駅前地下道の一角に、串揚げ屋や居酒屋などが軒を連ねる「ぶらり横丁」がある。30代のサラリーマンが「ここが新聞に出てて気になって…」とこぼしながらカウンターに座る。常連客と「なくなる前に寄っておきたい」という客で混雑しているというのだ。

梅田の地下にあるこの小さな地下街が、来春にも消えるといわれている。この地下道の持ち主である大阪市が、来春以降の占用許可を更新しないというのが理由のひとつらしい。

これと似た“境遇”な地下街が東京にある。この大阪駅前地下街より先に姿を消しそうな、三原橋地下街(東京・銀座)だ。

「現存する最古の地下街」ともいわれる三原橋地下街は、晴海通りと昭和通りが交わる三原橋交差点のすぐ近くにある。東京都が耐震性などの問題で、この地下道の道路占用許可の更新を断った。これを受け、この地下街で最も大きい銀座シネパトスが3月末で撤退し、わずかに残る居酒屋の赤提灯だけが灯るような道となってしまった。

三原橋地下街と大阪駅前地下道は、戦後の闇市などをルーツとするところも似ている。三原橋地下街の直下には東京メトロ日比谷線が走っていて、ガタンゴトンと、居酒屋のカウンターに座っていてもその“足音”が聞こえてくる。冒頭の客は、「阪神百貨店を建て替えるのにあわせてこのぶらり横丁も消滅するかも」とこぼしていた。

《レスポンス編集部》

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