京成電鉄は5月24日、2013年度の鉄道事業設備投資計画発表した。投資額は101億円。押上線押上~八広間の上り線高架化や3000形の増備などを行う。
連続立体交差事業(連立事業)は、東京都墨田区内で実施されている押上線押上~八広間について、上り線を高架線に切り替える。これに伴い京成曳舟駅の上りホームも高架上の新ホームに移される。葛飾区内の四ツ木~青砥間は引き続き用地買収を推進する。
災害対策としては、大規模地震への対策強化を図るため、京成八幡、京成臼井、京成佐倉、京成千葉各駅と高架橋、トンネル、変電所などで耐震補強工事を実施する。集中豪雨などの自然災害に備え、法面の補強も実施する。自動列車停止装置(ATS)は保安度の高いデジタルATSへの更新を引き続き推進する。
車両については、電力回生システムを備えた省エネルギー車両の3000形を8両(8両編成1本)増備する。車内照明は節電効果の高いLEDを採用。車いすスペースを1編成当たり2カ所設置するほか、車内ドア上に液晶ディスプレイ(LCD)を設置し、日英中韓の4カ国語で駅名などの案内を表示する。
踏切は自動障害物検知装置の更新を3カ所で実施するほか、踏切支障報知装置を8カ所で新たに設置して安全対策の強化を図る。これにより踏切支障報知装置は全ての踏切への設置が完了する予定。
サービス向上では駅施設のバリアフリー化を推進。2013年度は学園前駅にエレベーターを設置する。京成八幡駅では2012年度に着手した施設のリニューアルが完成する予定で、エレベーターや多機能トイレのほか案内カウンター、フルカラータイプの行先表示器も設置される。また、異常時の運行状況や振替輸送をわかりやすく案内するため、異常時案内ディスプレイを日暮里、空港第2ビル両駅に設置する。