気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年5月24日付
●株急落1143円安、史上11番目の下げ幅、金利上昇の悪影響懸念(読売・1面)
●軽油価格高騰で補助金創設要請、トラック協会(読売・10面)
●ホンダF1復帰、エコカーへ応用期待(読売・12面)
●三菱自累損9200億円解消、今期中資本金取り崩し検討(毎日・7面)
●アジア・アフリカへ、三菱ふそう新型車、来月から(毎日・7面)
●80歳三浦さんエベレスト登頂、最高齢記録更新「まだまだいける」(産経・1面)
●米フォード豪生産撤退(産経・10面)
●車部品34社、営業益18%増(日経・17面)
●日産、マーチなど26万台リコール(日経・38面)
ひとくちコメント
「じぇじぇじぇ!」 株を売買する投資家は、今流行のその感嘆詞を幾つ連呼すればいいのかわからないほどの急落ぶりである。23日の東京株式市場は、全面安となり、日経平均株価の終値は、前日より1143円28銭安い1万4483円98銭で引けた。
下げ幅は2011年3月の東日本大震災直後や08年10月のリーマン・ショック後を超え、ITバブルが崩壊した2000年4月17日の1426円安以来の大きさという。自動車関連では、トヨタ自動車が340円安、ホンダが220円安とほぼ全銘柄が大幅続落した。
きょうの各紙は「96条」の改憲・護憲問題を取り上げた東京を除く全紙が1面トップ記事として報道。総合面、経済面などでも株価急落を分析。「市場大混乱」を毎日と日経は社説のテーマでも取り上げた。
相場の世界では「山高ければ谷深し」という格言があるように、一本調子で上昇することはありえない。新聞の見方も「アベ相場小休止」(読売)、「一時的調整の声」(日経)、「中期的には右肩上がり」(産経)などと、今回の急落は限定的と判断しているようだ。
ただ、朝日は「アベノミクス危うさ露呈」と題して「だから崩れるときはもろい」と指摘。東京も「期待先行危うさ露呈」、毎日は社説で「かけ声主導、期待頼みの足早な上げ相場には、やはり無理があったということだろう」と言い切っている。
予想するよりも結果をあれこれ論じるのは容易い。きょう24日の東京株式市場は大幅反発で始まった。相場の格言には「見切り千両」や「欲張るより頬張れ」という言葉もある。偶然にも下げ幅は1143円安。ゴロ合わせでは「イイヨミ」となる。冷静さを取り戻すには、ほどよいタイミングなのかも知れない。