マツダの山内孝会長兼社長は5月9日に東京で、次期社長兼CEOに内定した小飼雅道・取締役専務執行役員とともに記者会見した。
山内社長は、後任に指名した小飼専務について「マツダの誇るモノづくりの現場をバックボーンにもつが、開発や品質、調達などの経験も重ねた。営業強化にも強い思い入れがあり、バランスの取れた経営者」と評した。メキシコなど海外工場の展開が当面の課題となるため生産畑を軸にしながらも、幅広い見識を備えたオールラウンドプレーヤーにバトンを託すことになる。
小飼専務はマツダの舵取りを担うに当たり、「お客様、販売店のひと言ひと言に耳を傾け、次の商品にフィードバックすることを原点としたい」と抱負を述べた。また、「マツダは(自動車メーカーとして)大きくないので、その分、全社が一丸になれる。開発から販売までお客様との距離を縮めていくよう取り組みたい」と、強調した。
山内社長は、黒字転換が見えてきた「昨年秋の中間決算時点で社長交代を決意した」とし、小飼氏には3月に伝達したという。