川崎重工業が25日発表した2013年3月期の連結決算は、営業利益が前年同期比26.8%減の420億円と大幅減益となった。
売上高は同1.1%減の1兆2888億円。中国経済の減速の影響による精密機械事業の減収や、船舶海洋事業における減収などがあったものの、航空宇宙事業などが増収となったことにより、全体では前期並みとなった。
モーターサイクル&エンジン事業は、欧州向け二輪車販売が減少する一方、米国向けやインドネシアを中心とする新興国向け二輪車の増加などにより、前期比166億円増収の2518億円となった。
二輪車やATVなどのコンシューマー向け製品の販売台数は同8.5%増の54万4000台となった。北米は同2.5%減の11万800台、欧州は同3.5%減の5万5000台、国内は横ばいの1万4000台だったが、新興国が同15.5%増の35万7000台と大幅に増加した。
同事業の営業損益は、売上の増加および収益性の向上等により前期比53億円改善し、23億円の営業利益となった。
全体の損益では、航空宇宙事業やモーターサイクル&エンジン事業などが好調だったが、精密機械事業やプラント・環境事業などが不振で減益となった。経常利益は同38.1%減の393億円となった。ただし当期純利益は、特別損益の好転や税金費用の減少により、同32.3%増の308億円となった。