JAXA、筑波宇宙センター特別公開に1万人以上が来場、大西宇宙飛行士「苦手なことにチャレンジを」

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JAXA、筑波宇宙センターを特別公開
  • JAXA、筑波宇宙センターを特別公開
  • 「きぼう」日本実験棟の運用を紹介
  • ISSからのライブ映像
  • JAXAが開発している宇宙服展示の説明

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月20日、科学技術週間にあわせて筑波宇宙センター(TKSC)を特別公開した。

有人宇宙関係のイベントとしては、大西卓哉宇宙飛行士による3回の講演、小池暁雄フライトディレクターによる「きぼう」日本実験棟に関する講演や、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在した星出彰彦宇宙飛行士のミッション報告映像上映、恒例となった宇宙実験ショーが行われた。

また、普段入ることのできない宇宙飛行士訓練施設や、「きぼう」運用管制室が公開された。今回の特別公開には、1万0700人を超える人が来場した。

「大西卓哉宇宙飛行士と話そう」では、学生時代に鳥人間コンテストに出たことや、旅客機の副操縦士を行っていたことなど自己紹介の後、宇宙飛行士の訓練、ISSの概要説明、宇宙での生活、微小重力環境でおきる現象などについて紹介した。

質問コーナでは「どんな子どもだったのか」や「1番厳しかった訓練は」、「宇宙へ行ってやってみたいことは何か」などの質問が相次いだ。

また、宇宙飛行士になるために1番大切なことは、という質問に対しては「今やるべきことに逃げないで向き合うこと。嫌なことにどれだけチャレンジしたか、苦しいときにどのように頑張って乗り越えてきたかが1番大事。苦手なことに果敢にチャレンジして」と質問者にエールを送った。

職員講演では、JAXA有人宇宙ミッション本部有人宇宙技術センターの小池暁雄フライトディレクターが「きぼう」日本実験棟の運用について紹介、地上にいる大勢のスタッフとのチームワークが重要なこと、宇宙飛行士と地上のフライトコントローラ(運用管制員)が同じ状況を認識すること、お互いが考えていることを理解する大切さ、コミニュケーションの大切さを強調した。

サプライズで大西宇宙飛行士も登場し、宇宙飛行士と地上のフライトコントローラの信頼関係などについて話した。

「きぼう」での実験を紹介するコーナでは、「きぼう」の船外実験プラットフォームに取り付けられたポート共有実験装置(MCE)内のハイビジョンビデオカメラがとらえた地球のライブ映像、船外実験装置取り付けの様子のバーチャルリアリティ(VR)による3D映像体験、パネルによる「きぼう」での実験紹介、実験装置模型、研究中の宇宙服展示などが行われた。

野外では、様々なものを落下させて自由落下中に見られる微小重力状態をカメラでとらえる落下実験が行われた。大西宇宙飛行士がサプライズで会場内に出没したり、宇宙服の着ぐるみが会場内を歩いたりするなどして、訪れた人を楽しませていた。

《レスポンス編集部》

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