トヨタ自動車は、増え続ける高齢者事故の低減を目指し、特に高齢ドライバーの事故が多い交差点事故を対象とした社会実験を4月22日に公開した。
今回の社会実験は、愛知県豊田市内で50名の高齢ドライバーを募り、豊田都市交通研究所、トヨタ中央自動車学校、豊田中央研究所などの協力を得て、今年2月から5月完了の予定で進めている。
高齢ドライバーの交通事故の約半数は交差点内および交差点付近で発生しており、その事故発生原因をみると、安全不確認が約50%を占め、圧倒的多数となっている。
同社会実験では、50名の高齢ドライバーの車両にドライブレコーダーを搭載することにより、交差点における高齢ドライバーの運転行動を分析。その結果を踏まえ、実験に参加した高齢ドライバーを対象とする安全運転講習会を、4月22日にトヨタ中央自動車学校で開催。安全確認の重要性を啓発するとともに、その講習の効果も追跡調査する。
また、車載カメラで一時停止標識や赤信号を認識し、ドライバーが高い速度で交差点に侵入しそうになると、危険と判断して音と表示でドライバーに注意喚起する「交差点・注意喚起システム」も提供。トヨタは、その効果と高齢ドライバーへの受容性を調査・分析して将来の技術開発へ生かすとしている。