日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、独自開発のImpedance Track技術を採用し、バッテリ動作時間の延長と保護機能の提供を実現する、業界初の鉛酸バッテリ向けバッテリ管理/残量計IC「bq34z110」を発表した。
動作温度範囲が広い環境下では、各種のリチウム系バッテリと比較して、鉛酸バッテリは一般的に性能が優れているという。しかし現行の鉛酸バッテリ製品は、正確なバッテリ残量計測とレポート機能を備えていないため、ユーザーを混乱させており、システムの充電状態を適切に維持するためにバッテリ本数を不必要に増やすような事態が頻繁に発生している。
新製品は、バッテリの動作状態と充電状態に関する情報をユーザーに提供するとともに、バッテリの動作寿命期間全体にわたって、最大95%という高いバッテリ残量計測精度を維持。これらの情報により、早まったシャットダウンを回避し、バッテリ寿命と機器の動作時間の延長を可能にする。
新製品は小型の14ピン・パッケージで提供。マルチセル構成の4V、12V、24V、48Vや、より大電圧の鉛酸バッテリ・パックを採用する医療機器、基地局、通信シェルタ、電動自転車、UPS(無停電電源)などの携帯型や固定型機器をサポートする。