国交相、東北本線と仙石線を結ぶ接続線の鉄道事業を許可

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接続線の位置。東北本線と仙石線の線路が隣接している部分に整備する。
  • 接続線の位置。東北本線と仙石線の線路が隣接している部分に整備する。
  • JR東日本が国交相の許可を受けた接続線。東北本線塩釜~松島間の中間から分岐し、仙石線松島海岸~高城町間の中間に合流する。

国土交通大臣は3月25日、JR東日本が申請していた東北本線~仙石線接続線の鉄道事業を許可した。宮城県松島町内の東北本線と仙石線が隣接している部分に、両線を結ぶ線路を整備する。2015年度中の開業を目指す。

接続線の整備は、石巻市など仙石線沿線市町への復興支援の一環。申請によると、整備区間は東北本線松島~仙石線高城町間(宮城県松島町)の0.3kmだが、実際は東北本線塩釜~松島間と仙石線松島海岸~高城町間の線路が隣接する部分に渡り線を建設するため、東北本線から分岐する部分を松島駅構内の扱い、仙石線に合流する部分を高城町駅構内の扱いとして建設することになる。総事業費は約18億円で、接続線部分の輸送人員は1日約3000人を見込む。

仙石線は2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で、高城町~陸前小野間が現在も不通となっているが、ルートの一部を内陸寄りに変更した上で、接続線の開業と同時に再開することを目指す。これにより、東北本線の仙台方から仙石線の石巻方を結ぶ直通列車を運行することが可能となる。

仙台~石巻間の所要時間は、震災前の仙石線経由で約70分だったが、接続線の整備後は快速列車の一部が東北本線・接続線経由となり、10分程度短縮されて約60分になる。なお、東北本線は交流2万V、仙石線は直流1500Vで電化されていることから、接続線経由の列車は気動車が使われる。

《草町義和》

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