アウディ ジャパンは3月19日、2シーターミッドシップスポーツカー『R8』の一部仕様・装備を変更し発表した。4月10日より全国14店舗のR8取扱い正規ディーラーで販売を開始する。
2013年型にアップデートされたアウディ『R8』に搭載されるエンジンは、従来どおり4.2LのV8と5.2LのV10の2種のエンジンが用意されている。パワースペックについてはV8が430馬力、V10が525馬力となっている。細かなスペックの変更によって、2012年型のエンジンと比べて燃費の向上とCO2排出量の減少が実現されている。
R8のV8エンジンとV10エンジンは非常に共通点の多い仕様となっている。V8エンジンのボア×ストロークは84.5×92.8mmで、ロングストロークディメンションを持つ。総排気量は4163cc、単室排気量は502.4ccとなる。シリンダーバンク角はV8エンジンとしてはもっとも一般的な90度を採用する。
一方のV10エンジンもボアストロークはV8と同一。つまりV8にあと2気筒足した形となり、総排気量は単室排気量の502.4cc×10気筒で5204ccとなる。V10エンジンもバンク角は90度のままとなっている。
4ストロークエンジンはピストン2往復クランク2回転、つまり360度×2=720度で1回のサイクルとなる。8気筒の場合は720÷8=90なので90度のバンク角で等間隔の爆発が可能。V10で等間隔爆発を実現するには720度÷10=72度のバンク角となるが、アウディは72度のバンク角は採用せず、90度のままで10気筒化した。このため、爆発は54度と90度の不等間隔爆発となる。
一般的な乗用車の多くは、エンジンの下にオイルがたまるウェットサンプ方式を採用するが、R8はレーシングカーなどに使われることが多い、ドライサンプの潤滑方式を採用している。ドライサンプは、エンジンオイルのタンクを別に設けることにより、オイル圧を安定させたり、エンジンの搭載位置を下げたりすることができる。