気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年3月7日付
●シャープ、ライバルと提携、サムスン出資(読売・9面)
●欧州市場、SUV,PHVシフト、ジュネーブ自動車ショー(朝日・9面)
●張氏、名誉会長に、トヨタ新体制(朝日・9面)
●アクア5カ月連続販売首位(毎日・7面)
●日産・ホンダ満額回答へ、一時金、トヨタも受け入れ公算(日経・1面)
●ガソリン価格上昇が一服、店頭1リットル156.2円(日経・11面)
●外国車新規登録2月は4.7%増(日経・13面)
●タイヤ、新興国で稼ぐ、大手3社、今期軒並み営業最高益(日経・17面)
ひとくちコメント
ズボンの後ろポケットからおもむろに取り出したのはハンカチに包まれた使い捨てカイロ。「1日1個使っているから1年間で365個になる。このおかげで腰痛も和らいで調子がいい」と笑顔で語るのはトヨタ自動車の張富士夫会長。
事業・収益責任の明確化と意思決定の迅速化のために「ビジネスユニット」を導入する組織改正などを発表した緊急の記者会見では6月末に行う首脳人事で取締役を退任して名誉会長に就任する張会長も出席した。きょうの各紙も「トヨタ新体制意思決定速く」(日経)などと取り上げている。
会見の席で豊田章男社長はその張会長について「精神的支柱としてトヨタの経営を支えるオヤジのような存在。私には肉親の本当のオヤジ(豊田章一郎氏)と会社のオヤジと2人いることになるので心強い」と述べた。
もっとも、張会長は「私の社長時代は大きな問題もなく楽だったが、豊田社長は幾度もきびしい局面に直面して苦労されていた。でも、人事の案件などでは相談を受けましたが、ほとんどご自身で乗り越えられていたと思う」と話す。
リーマンショック後に豊田章男氏が社長に就任して間もなく4年が経過するが、今回の思い切った組織編成によって「苦あれば楽あり」で、「笑顔」を浮かべることができるか、成り行きが注目される。