東京汽船が発表した2012年4-12月期(第3四半期累計)の連結決算によると経常利益は前年同期比17.3%増の7億9300万円と増益となった。
売上高は同2.4%増の95億9000万円と増収だった。曳船事業は、曳船作業対象船舶の東京湾への入出港数がコンテナ船を中心に減ったものの、LNG船は高水準を維持、プロダクトタンカーへの作業数は増加して増収となった。
旅客船事業は、カーフェリー部門が放射能漏れによる風評被害の影響は緩和されつつあるものの、下半期に入り強風などの悪天候が影響し、運賃収入は伸び悩んだ。横浜港の観光船部門は、各種イベント営業、特にインターネットを駆使した集客が好調に推移したが、団体客の伸び悩みが続き、交通船部門は、湾内高速艇運航受託船が1隻増加したことにより売上高が増加した。
営業利益は旅客船事業が営業黒字化したのに加え、曳舟事業の増益効果で、同30.4%増の5億6400万円と大幅増益となった。当期純利益は福島第一原子力発電所の事故に伴う東京電力からの補償金を特別利益に計上、同53.4%増の6億2000万円となった。
通期業績見通しは前回予想を据え置いた。