JR貨物が発表した2012年12月の輸送動向によると、コンテナ貨物は化学薬品、自動車部品などが前年を下回ったものの、紙・パルプ、エコ関連物資等が前年を上回り、全体では前年同月比1%増の180万9000トンとなった。
12月は7日に三陸沖で発生した地震による運転規制や、北日本地区を中心とした強風や大雪などによる輸送障害の多発で、月全体で高速貨物143本が運休となった。
荷動きは、海外の景気減速を受けて輸出を中心に生産が減少しており、自然災害の影響を受けたものの、前年が東日本大震災に伴う一部メーカーの生産減があった反動で月全体では前年をわずかに上回った。
コンテナ貨物は、化学薬品が一部顧客の輸送中止などにより大きく減送となった。自動車部品も国内需要の減少により減送となった。一方で、紙・パルプは震災により被災した生産拠点の復旧、エコ関連物資が災害廃棄物の広域処理の進展でそれぞれ増送となった。
車扱貨物は、気温の低下に伴う石油の増送があったものの、その他品目となる紙・パルプ輸送がコンテナ化された影響により、全体では同0.8%減の110万1000トンとなった。