NASAのドーン・ミッションがもたらした新しい研究では、巨大な太陽系の小惑星「ベスタ」の表面に斑点を成す、暗い石炭のような物質を考察している。
科学者達はドーンのフレーミングカメラで撮影されたイメージを、ベスタの進化初期に起こったインパクトの環境を解明するために使用している。
現在までの分析の中で、科学者達はどのようにしてこの炭素を多く含んだ物質が、ベスタの南半球にある2つの巨大なインパクトの鉢の縁に現れるのかを紐解いている。分析では暗い物質は、20〜30億年前に2つの鉢のうちの古い方を作った「ベネネイア」として知られる物体によって運ばれて来たものしている。さらにその後、若い方の鉢を作ったインパクト(レアシルウィア)によって覆われたとみている。
ドーン宇宙船はベスタを1年以上に渡って周回し、2012年9月に周回軌道から離れた。ドーンは現在、準惑星セレスに向かっている途中で、2015年の初めに到着の予定。