マレーシアのナジブ・ラザク首相は2013年3月に国会を解散し、同月中に総選挙を行う方針を固めたもようだ。華字紙「星洲日報」が与党連合・国民戦線(BN)の消息筋の話として報じた。
ナジブ首相は、先ごろ行われた与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)の代表者大会の席上で12月中の総選挙の可能性を示唆したが、12月中の実施の可能性は低いとみられる。なおBN所属のマレーシア華人協会(MCA)の幹部からは中国正月後の実施を示唆する発言が出ているが、MCA党執行部は3月の実施を見込んでいるという。
同消息筋によると、来年3月の総選挙実施は9月中にすでに決定済みだった。ただ実施時期が流動的だった背景には、UMNO内部の問題やBN内部の議席配分を巡る問題、華人教育問題に対応する必要があったためだという。
加えて野党連合・人民同盟(PR)が政権を掌握する、ペナン州やセランゴール州の動向がある。両州政府は、総選挙が早めに行われた場合には国政と同歩調をとらずに州議選を後日行う可能性を示唆している。野党のマンパワーを分散させたいBNとしては何が何でも同時開催したいところで、そのためには先延ばしのできない3月まで実施を引っ張るのが得策だという訳だ。