経営破綻したスウェーデンのサーブオートモビル(以下、サーブ)を2012年6月、買収すると発表したナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン(以下、NEVS)社。同社がまずは、サーブのガソリン車の生産再開を計画していることが分かった。
これは11月20日、『オートモーティブニュース』の欧州版が報じたもの。同メディアの取材に応じたNEVS社の広報担当者は、「2013年にサーブ『9‐3』のガソリンエンジン車の生産を再開するつもりだ」と話したというのだ。
NEVS社は2012年5月、元ボルボ(商用車)CEOのKarl-Erling Trogen氏が立ち上げたEVベンチャー。同社の主な出資者は、中国(香港)の代替エネルギー会社と日本の投資会社であり、いわば日中連合企業にサーブは買収された形となった。
ところで、NEVS社はサーブをEVメーカーに転身させる目的で、同社を買収したはず。ガソリン車の生産を再開することは、サーブ再生に向けた大きな一歩だが、EV計画はどうなったのか。
NEVS社の広報担当者は、「新型EVは2014年に生産・販売を開始する予定」と同メディアにコメント。それまでの運転資金を確保し、サーブの存在をアピールするために、ガソリンエンジン搭載の9‐3の生産を再開する計画だという。