【新聞ウォッチ】自動車業界も一息!? 円売り加速で6か月半ぶり81円台

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年11月16日付

●衆院きょう解散、「0増5減」成立へ(読売・1面)

●中国・習体制始動 総書記選出汚職撲滅を強調(読売・1面)

●安倍総裁、デフレ克服「政策総動員」TPP前向き、原発は再稼働(読売・1面)

●自動車課税存続で消費税増税なら、国内新車販売133万台減、経産省試算(朝日・8面)

●円売り進み81円台、6か月半ぶり(毎日・2面)

●日産超小型EV横浜で実証実験(産経・10面)

●三ツ星ベルト、タイ・欧州で拡販推進(産経・10面)

●米国勢日本に新車攻勢、出遅れ挽回「イメージ履す」(東京・7面)

●リチウムの次はナトリウム、大容量蓄電池開発に弾み、トヨタが本腰(日経・13面)

●トヨタ100年への計 日本で稼ぎ世界に挑む(日経・15面)

●タイの工場増強、三菱自が25億円(日経・15面)

●富士重の米販売計画、2年前倒しで達成へ(日経・15面)

●三菱ふそうトラック、17万台リコール(日経・42面)

ここ半年間、なかなか円安傾向に進まなかった為替市場だが、15日の外国為替市場は、円を売ってドルを買う動きが強まり、4月27日以来の円安・ドル高水準となった。

きょうの各紙が取り上げているが、「来月予定される衆院選後、強力な金融緩和を主張する安倍晋三総裁の自民党を中心とする新政権が誕生するとの見方が広がった」(毎日)のが要因のようだ。

安倍氏は講演で、無制限の金融緩和や年2〜3%の物価目標の設定などに言及。市場は大きく反応すると同時に、中央銀行の独立性を危ぶむ声も上がったという。

円相場は、強力な緩和圧力を織り込む形で円売りが加速。今朝のニューヨーク外為市場では1ドル=81円20銭前後で取引されている。東京市場所の株価も1週間ぶりに8800円台を回復し、政権交代の動きは金融市場では早くも歓迎ムード。

だが、有識者の中には「市場では『今後も円安傾向が定着するかどうかは不透明で、見極めが必要』との声が聞かれた」(東京)と指摘する。

きょうは午前11時から日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)の定例記者会見が行われる。質疑の中では国内外での政権交代の話題とともに、為替についても触れられるだろう。

ちなみに、トヨタの12年度通期の為替レートは米ドル=79円、ユーロ=100円を想定。おそらく、豊田会長は「超・超円高から超円高になった程度」と答えるにとどまるだろう。

自動車業界では日産自動車のカルロス・ゴーン社長が「理想は100円」と主張するなど、政権交代になれば円安傾向が続く可能性もあるとはいえ、81円台では“笑顔”を浮かべるまでの水準ではないようだ。

《福田俊之》

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